桑名宿のしおり  第4回  石取祭り


2009年7月31日の深夜、なにやら人の気配と物音を感じました。 それはゆっくりと進み音はだんだんと近づいて、部屋の外が明るく染 まっております。カーテンを開けて外を伺いますと、提灯の明かりに 浮かびあがったのは、祭車と人の波。ああ、これが桑名の石取祭、今 日は叩き出しの日かと気付きました。 ゆっくりと進むその行列はまるで絵灯篭のように揺らめいて見え、幻 想的で美しい風景でした。 それが、(天下の奇祭、桑名の石取祭)との出会いとなりました。

桑名春日神社の石取祭は、江戸時代初期に始まったといわれ、桑名城下の町人や藩士が楽しみにしていた初夏の祭りです。祭車総数約40台、全国的に見ても単一の神社、一神事でこれほどの山車が一堂に会する祭りは非常に珍しく鉦や太鼓を打ち鳴らし、日本一やかましい祭りと言われております。 試楽日午前零時、一斉に叩き出しが行われるその瞬間の音はまさに轟音です。それはこの日のために一年を過ごしこの瞬間にすべてを爆発させるからです。桑名っ子はこの音を子守歌代わりに眠りにつくと言われております。 平成19年3月には(桑名石取祭の祭車行事)の名称で国の重要無形民俗文化財に指定されました。 城下町の格式と東海道42番目の宿場町の粋と華を併せ持つ桑名ならではの、豪壮で雅な祭りを見にぜひ一度桑名をおたずねくださいませ。







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